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出版社からのコメント
「きみはきみの将来をそのすみずみまで私の欲求に依存させ、そして私の愛以外のなにものもその見返りとして望んではならない」。
才気煥発で作曲に生きがいを感じ、美貌をうたわれた二十二歳のアルマは、「一晩泣きあかした」末にこのマーラーからのプロポーズを受け入れた。「私はあのとき私の夢を葬ったのだった」。
二人の共同生活はまさに破局の寸前までゆく。ただ、マーラーの死が辛うじてそれを支えきった......
回想は、敗北の無念、抑えきれない悔恨と憤懣で澱のようによどんでいるが、それは世紀末ウィーンから第三帝国の破産に至る、〈暗い時代〉を映し出す真摯な証言でもある。
回想と手紙の二部構成で、偉大な楽匠とその時代を浮かび上らせた記念碑的著作
内容紹介
目次
- 出版社 : 白水社
- 発売日 : 1999/10/20 初版
- 単行本 : 440ページ
定価¥4180