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寺山修司・遊戯の人 杉山 正樹 (著)
華々しく十八歳で歌壇に登場し、詩・小説・演劇・映画・エッセイと、あらゆる分野で活躍、劇団「天井棧敷」が海外で高く評価された寺山修司。かれはまた盗作疑惑やのぞき事件など、たえずスキャンダルを起こすトリックスターだった。デビュー時から身近に接した著者が、その虚と実を精緻に跡づけた傑作評伝。
目次
春一番の日
のぞき魔事件
かれが登場したとき
身体性あるいはその煉獄
逆説的な存在
江藤淳のことなど
三沢・疾走する野の馬
青森・雪の基督降誕劇
恐山・テラヤマの原点
仕掛けられた迷路
創作法または脱出の方法
AとBとの遊戯問答
龍女昇天
現実は復讐する
形代としての死
レビューより
寺山修司は毀誉褒貶の激しい人だ。その溢れる才能は、ジャンルを軽々と乗り越え、短歌からはじまり、小説、演劇、歌謡曲といろいろな分野で活躍した。だが、一方では「ホラ吹きだ」「盗作」などの非難も多く、一般にはちょっとうさんくさい感じの人だった。そして、寺山のネガティブなイメージを決定づけたのが、1980年に報道された住居への「不法侵入」と「覗き見」だった。この事件以降、寺山の世間での露出は減っていった。
繰り返し繰り返し寺山修司の汚点や新聞沙汰になった事柄を詳細に結構上から目線で、記述している。その怨念たるや凄まじく、「なんか恨みでもあるの?」と問いたくなる。のぞき事件の通報者にインタビューする体を張った取材がもっとも白眉か。ただ、この著者は何かしらのコンプレックスはあるようである。じゃないとこういう著作など書かんだろう。忘れかけたスキャンダルを思い出すにはうってつけである。寺山修司のスキャンダラスな業績を調べるなら十分ではないでしょうか。
良い本だったなあ。書かれた人も、書いた人もこの世界にはもういなくて、ぽっかり青空に穴が空いてるように感じた。今までつかみどころを得られなかった寺山修司、なぜつかめなかったのかがとてもよくわかる良書だった。出会えて良かった。