「株式会社 エーツー」では、快適にページをご覧いただくためにJavaScriptという技術を使用しています。 JavaScriptの設定がオンにされていない場合、適切な表示・操作を行えないことがありますのでご了承ください。
新品定価より ¥1600安い!!10%OFF
新品定価より ¥1600安い!!
条件により送料とは別に通信販売手数料がかかります ■本州・四国・九州 お買上金額 5,000円未満…240円 お買上金額 5,000円以上…無料 ■北海道・沖縄 お買上金額 5,000円未満…570円 お買上金額 5,000円以上10,000未満…285円 お買上金額10,000円以上…無料
このページに記載された商品情報に記載漏れや誤りなどお気づきの点がある場合は、下記訂正依頼フォームよりお願い致します。
4.2(4件)
現在、商品レビューの投稿はありません。
商品レビューの削除
商品レビューを削除しました。
指定された商品レビューが見つかりませんでした。
削除キーを入力してください。
削除キーが間違っています。
削除できませんでした。
「ミステリなふたり」 平成23年 10月 文庫2版
「もっとミステリなふたり」 平成23年 10月 文庫初版
「ミステリなふたり ア・ラ・カルト」 2016年 9月 文庫初版
「ミステリなふたり あなたにお茶と音楽を」 2020年 5月 文庫初版
定価 686円~880円+税 294頁~387頁
<1> 最初の場面は、アツアツ・デレデレの自宅場面から始まる。イラストレーターで、そこそこ売れ始めた新太郎は、八歳年上の景子と暮らしている。仕事から帰った景子に愚痴を聞かされ、押し倒される毎日。でも景子は、外に出ると”鉄女”とも称される愛知県警捜査一課の刑事。まさかこんな姿があろうとは職場の誰もが思っていない。で、その鉄女が、家に帰るとでれでれ、熱々に代わる。そこそこ人気の出てきた新太郎だが、炊事・洗濯・家事が大好きなので、仕事を抑えても主夫の道を選ぶ。そして景子の話を聞きながらずばりと事件の謎を解く。連作短編。前半の数編は、典型的な安楽椅子探偵(アームチェアディクティブ)の形式ののっとって、景子の話を聞いて事件を推理する形だが、中盤以降、事件現場での鉄女・氷の女の景子の様子が描かれ、そのギャップが面白い。そして最終編では、雪の山荘事件で、もうひとつ意外な話しもこれもいい。「ミステリなふたり」「じっくりことこと殺人事件」「エプロン殺人事件」「お部屋ピカピカ殺人事件」「カタログ殺人事件」「ひとを呪わば殺人事件」「リモコン殺人事件」「トランク殺人事件」「虎の尾を踏む殺人事件」「ミステリなふたり」。
<2> ”誰が疑問符をつけたか?”のサブタイトルも付く。”鉄女”・”氷の女”と呼ばれる京堂警部補。彼女が現場に現れると知る部下達は、背筋を強張らせ、現場の温度が数度は下がると言われる。やくざの幹部がぼこぼこにされたとか、所轄署の署長が出署拒否になったとか噂がある。噂はともかく、憶測で物を言ったり、駄洒落など飛ばそうものならその冷たい視線を浴びて、舌が強張る。けれど家に帰ってからの彼女を見たら、彼らは信じられないだろう。家事大好きの若い夫のイラストレーターにでれでれ。”ねえ”と語りかける彼女は別人。新太郎君は、彼女の話を聞きながら真相をずばりと推理する。よくある”安楽椅子探偵”物の王道を行くのだが、ともかく語りが面白い。妻の事件を夫が聞いて解決すると言うパターンだったらありきたりだが、そこに、様々な工夫を加えて読者を飽きさせない。ここはこう来たかと、次々に物語を工夫させてくる。各編のタイトルだってそう、みんな、あの有名ミステリのもじりなのだ。作者や、原題を全て覚えているわけでは無いが、ミステリ好きは全て知っているだろう。ともかく楽しく面白い連作。「ヌイグルミはなぜ吊るされる?」「捌くのは誰か?」「なぜ庭師に頼まなかったのか?」「出勤当時の服装は?」「彼女は誰を殺したか?」「汚い部屋はいかに清掃されたか?」「熊犬はなにを見たか?」「京堂警部補に知らせますか?」。
<3> 現場では”氷の女王”、家に帰ればでれでれの京堂警部補のギャップ萌もいいが、イラストレーターで主夫の新太郎の料理に舌鼓。8品の料理とデザートを含めて9人をお楽しみあれ。「一皿目密室殺人プロヴァンス風」「二皿目シェフの気まぐれ殺人」「三皿目連続殺人の動揺し立て」「四皿目偽装殺人、針と糸のトリックを添えて」「五皿目眠れる殺人、少し辛い人生と共に」「六皿目不完全なバラバラ殺人にバニラの香をまとわせて」「七皿目二つの思惑をメランジュした誘拐殺人」「八皿目殺意の古漬け、夫婦の機微を添えて」「デザートの一品男と女のキャラメリゼ」。
<4> サブタイトルのように、各話の冒頭に紅茶鑑定士のエッセイで、お茶と音楽の話が載せられる。そして、それに関わるような事件の話が。イラストレーターの新太郎は、そのエッセイに出たお茶を景子さんにふるまうのだが、捜査現場で出会う事件と絡ませて、見事。各篇のタイトルに出てくる曲名は名前はよく聞いているし、聞けば”ああ、これ”と思うほど聞いたことがあるだろう。お茶については、私自身は”午後の紅茶”と、ドリンクバー選ぶでティーバッグぐらいしか飲まない。何故なら、紅茶の香りは好きだが、なんか入れるのがめんどくさそうだからだ。でも嫌いではない。ゆっくりお菓子とともに飲める余裕が欲しい。今回、京藤警部補に抜擢され捜査一課に配属された築山瞳が、捜査場面での語りを引き受けている。なかなか緊張して初々しいが、彼女に騙りを負かせていることが、この第4巻の仕掛にもなっている。最後まで読んでふっと、温かさがよぎる。「白い恋人たち」「小さな喫茶店」「雨にぬれても」「バードランドの子守歌」「夏の日の恋」「華麗なる賭け」「僕の歌は君の歌」。
多数まとめて送る場合はネット検索の上、なるべく料金の安いものを選択します。希望の発送方法がありましたら、ご連絡ください。
個人の蔵書なので、すべて一読はしています。すべて自分で読むために購入した本です。
経年劣化などはご理解ください。