サンガジャパン Vol.11●特集=なぜ、いま瞑想なのか（ティク・ナット・ハン瞑想CD付き）

サンガジャパン Vol.11●特集=なぜ、いま瞑想なのか（ティク・ナット・ハン瞑想CD付き）
雑誌,21cm : 335ページ
ISBN- : 4905425239
ISBN- : 9784905425236

特集 なぜ、いま瞑想なのか
本誌『サンガジャパン』が「瞑想とは何か」という特集を掲げ創刊されて以来、はやくも前号で通巻十号を迎えるまでになった。そこで、今号では創刊時の初心に戻り、再び「瞑想」を主題と据え、特集を編んでみた。  二年半前となる本誌創刊時と比べても、世間の瞑想への関心の高まり、そしてその理解の広がりや深化は著しいもののように思われる。例をあげれば、この十一月に来日する予定のマインドフルネス・ストレス低減法（MBSR）の開発者である、ジョン・カバット・ジン博士の来日が注目を集めていることなどがある。マインドフルネスを活用した治療法であるマインドフルネス認知行動療法の、うつ病の寛解期にある患者への有効性が証明されるなど（『ヘルス＆ビューティー・レビュー』二○一一年九月号）、瞑想への医療の現場などから期待は高い。  このように広がりをみせる瞑想という概念を俯瞰することはなかなか困難である。そこで、葛西賢太氏へのインタビュー「現代社会と瞑想」は本特集全体の概論ともいえる内容であり、こちらのインタビューをまず一読することによって、現代日本の瞑想を取り巻く状況を簡潔に理解できるのではないかと思う。  葛西氏はまず、現代社会における瞑想の意義として、それを共通のフォーマットとした他宗教との対話の可能性を挙げている。この提案を深く掘り下げた記事としては、鈴木秀子氏へのインタビュー「あなたの中に至福と喜びが満ちてゆく」が該当するだろう。  また、葛西氏は現代の瞑想ブームの底流に、カリフォルニア・ムーブメントがあることも指摘している。カリフォルニア・ムーブメントの真実に関しては、特集内の記事ではないが今号から始まる田口ランディ氏の連載対談における吉福伸逸氏の発言に詳しい。  葛西氏は現代における瞑想の可能性として、世間の一億総自己啓発的な風潮へのアンチテーゼという側面もあると語る。日々、苛烈な競争を強いられる現在の資本主義社会。その資本主義社会を瞑想によって超克することの理論的な可能性が、熊倉敬聡氏の論考に語られている。また、実践面からの考察として、名越康文氏へのインタビュー「『自分を支える心の技法』を日常に取り入れるために」やティク・ナット・ハン師による「日常生活におけるマインドフルネスの実践」、テーラワーダ仏教僧のプラユキ・ナラテボー師と高名な脳外科医である篠浦伸禎氏の対談「悩み苦しみなく生きるための、仏教と脳外科の出会い」が示唆に富むものとなっている。  一流のアスリートである為末大氏へのインタビュー「『あの世界』に触れる。」の中で語られる、アスリートが極限の力を発揮した際にその状態が発現するとされる「ゾーン」。このゾーン体験に瞑想体験と通じるところがあるとその著書『現代瞑想論』でいち早く注目したのも、葛西氏である。このように、「身体性」という観点から、瞑想というものを再考してみようとする試みは前回の特集「瞑想とは何か」ではまだ薄かったが、今号では、内田樹氏による「身体と瞑想」、加藤俊朗氏へのインタビュー、「心に焦点を当てず、息を見つめる。」など、多様な角度からその問題が論じられている。  では、初期仏教では瞑想はどのように論じられているのだろうか。それを正確に理解するためには、アルボムッレ・スマナサーラ長老による「瞑想による悟りへの道」が大変わかりやすい。パーリ相応部の経典解説であるこの記事は、初心者、ベテランを問わず、私たちが学ぶべき瞑想実践がコンパクトにまとめられたものである。  その他にも、読み応えのある論考が満載の本特集。読者の皆さんの瞑想実践におけるガイドブックとなれば幸いである。 （編集部）
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
コンディション：未開封CD付き。わずかないたみございます。全体的に概ね良好です。
コンディション欄に特記な場合は、本体以外の付属品はございません。
商品管理のため画像に付箋が映っている場合がございます。


ご覧いただきまして、ありがとうございます。※商品についてのご不明な点等ございましたら商品ページの質問よりお問い合わせお願いいたします。［落札後のご連絡につきまして］　落札商品の画面から→取引連絡をクリックしていただいて→取引ナビのほうで取引メッセージをご確認いただけます。※落札後のご不明な点なども気軽に取引メッセージを使用していただきますと迅速に対応できるかと思います。◆土曜日夜間、日曜日、祝日の落札後のご連絡は、月曜日になる場合がございます。